2016年3月15日火曜日

Studio One 3.2 新機能|ミックスエンジンFX(Console Shaper)(スタジオワンでの使い方と設定)

3.2新機能のミックスエンジンFXは、「デジタル コンソール」のバスやマスターアウトなどに、異なる質感を与えるものです。


例えば「アナログ コンソール」サウンドをエミュレートするFX(エフェクト)を読み込めば、ビンテージのコンソールでミックスしているようなサウンドを、アウトボード(外部ハードウェア)を導入することなく得ることができます。そのFX第1弾が、Console Shaperです。

バスや出力(メイン、サブ)の上部「ミックス」からプルダウンで選択できます。
まずはConsole Shaperのみですが、サードパーティー製なども登場する予定ということで楽しみです。
なお、アナログコンソールをエミュレートするので、音量管理などもアナログ的手法が必要です。既存のソングに読み込んだだけでは、かえって音質を損なう恐れもあるということで、新規ソングで最初から読み込んでおくのがおすすめなようです。

録音時から適正なボリュームコントロールを心がけるべきですが、例えば、無償アドオンのVUメーターとMixtoolを使うと、プリフェーダー(チャンネルフェーダーの前=インサートデバイスラックの最初)で音量コントロールするセットにもできるかもしれません。



※VUメーターのSCALEを18にセットして、MixtoolのGainで、VUメーターが0dB付近を平均的に振るようにしてみました。


MixtoolのGainでの音量調整の代わりにイベントのゲインで調整してもいいかもしれません。作業するときは、そのトラックのすべてのイベントを選択してから一気に調整します。



ちなみに、ConsoleShaperのDriveをオンにすると、ハーモニックディストーション加わり、Driveを上げると、そこへ向かうチャンネル(ソース)のゲイン(音量)が持ち上がり(=ConsoleShapeへ向かう信号が上がり)、質感の度合いが強まりドライブ感が増すことになるようです。Driveノブの設定で、Console Shaperへ向かう信号の強弱をコントロールして、コンソールの質感の度合いを強弱する感じでしょうか...
ただし、あとからDriveをいじると、すべてのゲイン調整をしなおすことになりかねないので、どう扱うべきなのかちょっと難しいところでもありそうです。このあたりの運用方法は、今後も研究していきたいと思います。
(ミックスFXに関しては、PreSonus本国のフォーラムや海外フォーラムなどで議論されているようです。このブログの投稿も、また何か分かったら適宜、修正や補足していければと思います。※この記事は、たまに更新しています。)


とりあえず既存のソングに読み込んだけど、あまりよくわからないなーとなってしまってはもったいないですので、基本的には、新規ソングでConsoleShaperを読み込んでおいて、制作工程の最初からアナログコンソールを意識して作業するのと、ConsoleShaperの設定(主にDrive)はやみくもに変更しない、特に一度設定したら後から変更しない、といったあたりがポイントでしょうか。

Noiseはノイズの量で、Crosstalkは他のトラックの干渉(他のトラックの音が混じる)のパーセンテージです。このあたりはわりと気楽に試せそうな項目です。



あ、何台かで試していたら、プリセットの見えないマシンもありましたが、「プリセットが表示されない場合は索引を再作成」の方法で解決しました。(thanks Y-San)



プリセットがない!
↓「プリセットの索引を再作成」で解決




おまけ。複数チャンネルにVUメーター(設定有)を読み込みたい場合は、コピー先のチャンネルを複数選択しておき、ドラッグ&ドロップで一気にコピーするのが便利です。

まず1つ読み込んで、設定を済ませたら、ラックへドロップ




一気にすべてコピーされた!
(ラック内での簡易表示やSCALE設定などは、コピー前にやっておくことで1つ1つ設定する手間が省けます。)

ブラウザからのドロップでも同様に操作できるので、例えば、全チャンネルを選択しておき、任意のラックの1番上にMixtoolをドロップしたら、すべてのチャンネルの1番上に一発でMixtoolを読み込めます。